code-GP PROJECT

丸一年がかりのプロジェクトにはたくさんの収穫がありましたよ

カッコイイ・・・

イマとなっては、どんないきさつでこーなったのかもあいまいなんですが
ほぼ1年前(2010年)、PBC大将のメットをオレが塗るってコトになりました
とはいえこの方、自分でもスプレーガンを持つヒトだし
モノゴトやたたずまいに対するコダワリはおそらく自分よかかなり上のヒト
くれぐれもこれはシロートがやることだからね!と念押しし(笑)
静かに code-GP PROJECT がスタートしたワケであります

各部にこだわった フツー化 メット作り、ホントいい刺激になりましたね(笑)

Arai GP-5X をオレ好みにしてくれ! を実践!

ちょうど1年前

4輪用メットをデザインベースに、2輪用として売られてるコイツ(GP-5X)が今回の主役
PBC大将の好みとして、昔ながらのスッキリしたデザインがスキらしいんだけど
余計なダクト等が付かないシンプルな 丸くてキレイ なメットって意外と少なくて
その中で御眼鏡にかなったのがコイツというワケ
コレまで先代のGP-4Xを愛用してきたよーだから、必然といえば必然かもしれないけどね

丸出っ張り

ところが大将曰く、GP-5Xには唯一気に入らないトコがあるとのコト
それが上写真の丸い出っ張り 4輪用のデザインを踏襲してるので、ヘルメットアンカーの受けを模した形状っすね
コレがなきゃサイコーなのに・・・ ってのが大将のデザイン感なのだな
そんな中、オレの SIMPSON RX-10 意味不明形状変更 の記事を読んだせいかは定かでないんだけど
コイツ、盛るコトができるなら削るコトもできるんじゃね? というのがオレへの依頼動機だったとかそうでないとか・・・
まぁ めったなコト載せるもんじゃないなって少しだけ後悔したよね(笑)
とはいえ引き受けたからには、石橋を叩かずに渡ってみます!

削れ!

ココ以外は削らず!ってのは案外難しく、ヤスリを駆使して丸みを持たせつつ削っていきました
オマケにメットのスソにあるハチマキ的出っ張りにからんでるんで、削りすぎないよう神経を集中させます
あ こういった削りは強度上の問題がナイわけじゃないんで、よほどの想いがナイ限り決してオススメしません
しかるべき覚悟とコダワリを持って挑むべきかと

形状を確認しろ!

で、ある程度削り慣らしたトコロでホワイトアウトし、陰影で削り具合を確認してみます
棒体の丸みはいいトコロまでいってるものの、多少ハチマキ部分に歪みがありますね
ココの形状整えにのみパテを盛り。キレイなハチマキを再現します

サフェーサーを塗れ!

ハチマキが形成できたら周囲と塗膜を一致させるため、サフェーサーを塗ってみます
部分的にOKだった形状も全体で見ると少々気に入らず
サフェーサーをパテ代わりに塗っては削りを繰り返し、自然な曲面に近づけました
コレで下地は完了!
工程的にはコレだけなんだけど、深夜にチマチマやってたんで既に2ヶ月くらい経ってますね(汗)

黒く塗れ!

下地ができたトコロでソリッドの黒(缶ぺ)で塗っていきます
ココも大将のコダワリで、メタリックではなくてソリッドが良かったのだそう
で、チョイスした色はトヨタの202だったかな
ダクト類は動作が重くなるのがイヤなんで、厚塗りにならないようミッチャクロン下地で上塗りとしました
あとは全てを#1000くらいで研ぎ、足付けして次工程の下準備完了っす!

グラフィックの検討 ~ とにかく時間をかけて互いに熟考しましたね

素案

グラフィックを考えるにあたり大将にもらった資料が、水平線をバックにジャンプするイルカの写真
まずはコイツをトレースしてイルカのシェイプを作ってみました
当初、イルカはシルエットのみでグラデーションを使って背腹を表現ってのが希望で
コイツをベースに文字をレイアウトして大将に提案しました

最終案!

ココでデザインのやりとりは多く書きませんが
とにかく何度も意見を交換しましたね(笑) 右の最終案に辿り着くまで、多分40種類は作ったハズ
で、必ず希望にプラスしてオレならこうしたいっていう亜種のデザインを端っこに添えてたんだけど
もう出ない!ってトコからヒト踏ん張りした案ってチカラがあったりして(笑)
水平線を模したDOLPHIN JUMPのロゴも、ネオンサイン風にしたイルカのシェイプもその産物だったりします

まとめろ!

デザイン作業の最後に大将とのコンセンサスを明確にすべく、メットをイラストで起こし
そこにグラフィックをおとして構成を再度検討してみます
メットに対する図案の大小やロゴの位置等、ヘタッピなイラストでも確認できるのではないかと
こーして案を見ると分かると思いますが、フツーでしょ?(笑)
なんだかんだでこのコロ季節はすっかり晩秋・・・ 何ヶ月デザインしてた?

シミュレーションができたら次はリアルで確認だ!

カラーチップ!

PC上で シルバー感 は出せてもホントのシルバーには遠く及びません
だもんで手持ちのシルバー4色を実際の工程で塗ってみて、大将のイメージに近いモノを選択してもらいました
ココでもオマケで追加したグラデーションパターンが採用 色はイチバンパキっとしたファインシルバーに決定!

塗れ!

まずはAraiのロゴ入れから本番開始!
本来Araiの位置ってもうちょい上にくるんだけど、個人的に上過ぎる気がするんで
ややシールドに寄った位置としてます コレは大将も同意見でしたね

歪めろ!

次はDOLPHIN JUMPのロゴに取り掛かります
メット上で直線になるよう、グラフィック自体を若干歪ませました
上左写真で見ると白い紙のデザインが少し湾曲してますよね? コレがメット上では直線になるのだな
こういった作業時にもトースカンが役立ちます 一家に一台は欲しい道具だな
また、新米のヘルメットピローがすこぶる活躍しましたね 座りがいいんで作業性2重丸って感じっす

塗れ!02

デザインはデザインとして、カッティングマシンでちゃんと切れるのか?
という本来あらかじめ勘案すべき点に今更不安を感じ(笑)、本番前に再度テスト吹きしてみることに
シートの送り具合が原因なのか、あまりに細いラインは片側に寄る傾向があり
それが気にならないレベルまでイルカの線は太く微調整しましたね
工程は下のシルバーとブルーで2度に分け、シルバーがのった時点で捨てクリアをした後
再度ブルー用のマスキングシートを貼って塗り分けました

どーする?

一応希望通りのグラフィック入れが完了したんだけど
どことなく完成してない感アリ 中心に左右のグラフィックを繋ぐよーなワンポイントがいるのではないかと
で、再び大将とやりとりしつつ何を入れるか検討し、デザインを再考します

SCATTER BRAIN

当初は格言的な見映えで案を起こしていたんだけど
メットの中に収まる頭脳・思考について、周囲の方へ注意を促すため(笑)
Scatterbrainってコトで(笑) コレは自分にも適用されるな・・・
ま オッチョコチョイくらいの柔らかい訳にとどめておきましょう
青年よ、JEFF BECKを聴け!
ココはあまりパキっと主張しないよう、シルバーの上から希釈した黒を吹き
メットの黒に飲まれないギリギリを目指しました

本番!

あとはクリアがのればまた見え方も変わるハズ!

オレ・・・ やっぱりキンチョーしてたんだなぁ

DUPONT

ココまでそこそこ詳しく工程を紹介してたのにも関わらず
最終工程が全て済んだトコでまったく写真を撮ってなかったコトに気付きました・・・(涙)
というのも仕上げのクリアは昨年入手したデュポンで今回が初使い・・・
サンプルピースでテストこそしてたものの
ほぼ1年かけてきた仕上げでヘタこけない・・・ なんて考えると
おのずとキンチョー感も高まり、塗るコトのみに集中してたよーです

とはいえココからは他のパーツで紹介してるクリア吹きと研ぎ工程なんで
一応手順だけ書いておくと、最終足付(#1500)及び脱脂 → クリア吹き → #2500で研ぎ → #4000で研ぎ
続いて磨きでエフ1 → ハード1 → ハード2ダークでポリッシングといった感じかな

クロマクリアーを使ってみての感想は
まず臭気が独特 で、キライなニオイではないぞと(笑)
塗り味はコレまで使ってきたものと大差なかったんで問題ナシ
でも指で触れたトキのベタベタ度はコレまで使ってきたモノよか粘性が高い印象
コレはワークに対する トマリ の良さと言い換えられるのではないかと
ハイパーキュアなる性能(スゲー速乾)はホントで、3時間後に研ぎ出せたのにはオドロキっす
あ 10分だけレーシングターンテーブルと赤外線乾燥機(30~40度)を使ったか・・・
ちなみに50度で硬化させると10分で研ぎ出せるらしいっす・・・ スゲーな
塗膜は研ぎキレが良好で面出しに多くの時間は不要でした
ただ、硬めみたいなんでハード1から始めるよりエフ1からポリッシュした方が
ウチの場合は効率的かなぁ
とか知ったふうに語ってみましたが、脳内では常に コレでいいのか? がつきまとい
終始フワフワしたまま気合のみで完成させましたね(笑)

なにはともあれ苦節1年の超大作?
code-GP PROJECT model of - DOLPHIN JUMP -
ご覧アレ!

キレイにできたカモ!

このクリア、イマまで使ってきたツヤ質と何かが違うんだよね
上にクリア層が乗ったツヤっていうよりは中からツヤがあるというか・・・
極端に言えばブラックメッキに通じるよーな感じ
ベースがホワイトとかだとどんな見映えになるかちょい楽しみっす

TOP logoscatter brain

今回のグラフィックは全般的に文字が小さくて
カッティングマシンの限界チャレンジ的側面もありました
イチバン小さい文字だと3mmくらいかな 刃の出・速度・データを見直すコトでギリって感じ
コレ以上の小文字はムリだぁ~ 

DOLPHIN JUMP

たくさんデザインを起こしたおかげで
イルカのイラスト書きが得意になりましたね(笑)

code-GP PROJECT model of - DOLPHIN JUMP - front view

よーく見るとダクトが違ったりして(大将のコダワリ)
GP-4XとGP-5Xの間に派生したよーなアーリーモデルっぽさを感じます

code-GP PROJECT model of - DOLPHIN JUMP - rear view

コイツを触りすぎたおかげですっかりこのメットが気に入ってしまい
シンプソンを通り越え、似たカタチのSK-5を導入するに至りました・・・
オレのはどんな風に塗るかなぁ~

気長に待ってくれたPBC大将に感謝!!
あとははドルフィン号の仕上げっすね! (と、プレッシャーをかけてみる)
~ with respect from scatterbrain #03 ~

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