ファイブ チャンス

若かりし日の思い出を 北単 風に・・・

30Aの隠れ家

Vmaxが愛機となって大体1年が過ぎたコロ
定例ルートとなる田舎までの道に乗り、久々の故郷で上げ膳据え膳の有難さなどを堪能しつつ
んじゃまたね・・・
と、実家を発ち再び定番ルートに乗り、愛機との対話を楽しみつつ
主要道を避けたルート中の田舎道でワイドオープン
あのコーナーを抜けたら長い直線だなぁ・・・ とか思いつつ
伏せ身で車体をホールドしたまま眼力を最強レンジ?にしてみると
はるか遠くに人影を発見
視力だけはムダにいい当方の目に映るは
手押し車?を頼りにのんびり歩くおばあさん
午前9時・・・
こんな田舎道でスリップオンのやや下品な音を浴びせるには忍びないので
おばあさんとすれ違う手前からクラッチを握り
十分に距離が開いたトコロで再びクラッチミート

トップスピードのはるか手前から
ユラユラと前脚が頼りなくなってくるコトにはそろそろ慣れはじめていたものの
コレをそつなく いなす 術はあるのだろーか・・・
なんてコトを考えながら、乗車ポジションやスロットルワークを微調整しつつ
どーにかトップスピード直前ってトコで突然のエンジンストール・・・
ん?!
何かの拍子にキルスイッチでも押したか?・・・ 違うなぁ
車速の慣性を利用して押しがけを試みるも、一向に始動する気配ナシ・・・
ありゃりゃ 壊れちったか?
とりあえず惰性で停車させるのに具合がいい場所まで走り、一旦停止
止まってみると
鳥の鳴き声と暖まりはじめた空気の音?のみ 静かでのどかな場所ってコトに気付いた次第

はてさて
停止直前のエンジン音に違和感はなかったんで
おそらく電気系統だろうなってのは想像ついたんだけども
患部はどこだぁ?(涙目)
まずはヒューズの確認 ダミータンク内にあるヒューズ達は問題ナシ・・・
メインの30Aはシート下だったってのを思い出し
確認してみると・・・ 切れてる! そりゃ止まるわな
それにしても何で切れたんだろ・・・

まだまだバイクをホンキで触り始めて1年余り
基本的に自分の整備力をまったく信用してないため (笑)
車体に備わるスペアヒューズの他に、ビニールテープでひとまとめにしたヒューズを
エアクリーナーボックスのスキマに忍ばせてたんだけども(上写真ね)
30Aは元々のスペア1個に加え、自前の予備が4個
だもんで、チャンスは5回・・・
自走で帰る自信が一気に揺らぐワカゾーに降り注ぐ陽の光はチカラを増し
気付けばうだるよーな暑さ 日焼けしそう (違)

O型の王道を突き進む性分ゆえ?
まぁ たまたまでしょ?と、楽観的に切れたヒューズを外して交換し、イグニッションオン!
いつもならモーターの動作チェックと同時に電磁ポンプの作動音がするんだけども
その途中で ブッ っと停止・・・ また切れてる!
マズイ・・・ あと4回だ (号泣)

ヒューズをムダにできないってコトで
可能な限り配線を目視できるトコロまで分解
外したパーツを路面に時下置きするのはなんとなくイヤだったんで
着替えの衣類を敷き詰め、そこにパーツを置いていったんだけども
見る見るパーツが山盛りとなり、再び服を・・・なんてやってたら、ちょっとした出店状態に (笑)
ま 売りたいっていうよりは
どちらかというと30Aヒューズを山ほど買いたいワケだけど・・・

純正配線はまだ若いから、まずは自身が施した追加配線を疑いつつ
前方からつぶさにチェック ウィンカの配線、問題ナシ となると電気式タコメーターが怪しい
イグニッション周辺からプラスを取ってるから、コチラもチェック
一見問題ナシなんだけど、イマは使ってないエレクトロタップによる取り出しが気になり
そこがフレームに短絡? もしくは配線の噛み込み? それとも断線によるショート?
どれも問題ナシ・・・
エアクリーナーボックスを外し、配線が集中してるエリアもつぶさに観察
ライトのオンオフができるハンドルスイッチに変更した際、このアタリも触っていたんで
何らかの不手際があったのかもしれない・・・ 問題ナシ
なんやかんやイジった流れで事態が解決してるよーな気もして(やはりO型・・・)
再びヒューズを交換してみるも、また切れた・・・
あと3回か・・・

ココで一旦休憩
気付けばすっかり昼も越え、太陽の方も絶好調・・・ コリャ単車の前にニンゲンが干からびちゃうんで
エンジンの熱がまだまだ残る唯一の日陰である単車ヨコに張り付き
暑いのと熱いのはどっちがしんどい? なんていう自問自答をしているトコロで
さっきのおばあさん登場!? ずっと歩いてたの?
ある意味アスリートと言っていいな・・・

オートバイも暑いと服を脱ぐのねぇ・・・
と、何とも奥深いコトバを頂きつつ (笑)、水筒に入った自前のお茶(熱いヤツね)をご馳走してくれました
コレはホントに旨かった!
おばあさん この状況を察したのか、ココから2時間先に家があることを告げ
再びゆ~っくり歩き出し、それを見送りつつ当方 灼熱の2部?へ
それにしても・・・まだ2時間も歩くの? スゲーな
オレ・・・ Vmaxを押して歩き続けられるかな・・・

車体中央では、確かレーダーかなんかの配線が追加されていて
コチラの取り回しもチェック 問題ナシ レギュレーター・クランクケースからの配線もチェック 問題ナシ
バッテリーのプラス側に繋がる配線もひとしきりチェック 問題ナシ
う~ん・・・ いよいよワケわからんな
若干開き直ってヒューズ交換・・・ 切れた・・・
あと2回・・・

いよいよ確認する場所も限られ、リア周りのチェック
タンデムシートを外し、自分で引き直したウインカ線を確認してみると
左ウインカの線がフレームとフェンダーの間に挟まっているのか動かない
まさかココか? と、フェンダーを留めるネジを緩めて配線を引き出すと
患部があった!
配線がフレームとフェンダーに挟まれて圧迫された状態で走り続け
振動や衝撃を繰り返すうちにケーブルの被覆が破け、フレームに短絡したよーです
急遽ビニールテープで患部を覆い、正しく配線を取り回した後
ヒューズを交換・・・ ウィーンウィーン&コココココッ
治ったぁ!!!!!!!!!

よくよく考えると
全体をくまなくチェックしてからヒューズを交換すれば
こうもヒヤヒヤする必要はなかったと思うんだけども・・・
そこはまぁ 経験値の浅いワカゾーである
灼熱である
自身のヒューズも既に飛んでいたのである・・・

もう太陽を直視するイキオイで全身に光を浴び
イヤぁな汗を乾かしたトコロで路上を見ると、外したパーツが山盛り (笑)
ひとつ組み付けるゴトにキーのオンオフを繰り返し、ヒューズが飛ばないかをチェックしつつ
荷作りを終え、再び路面を蹴散らすまでが約1時間だったかな
まだおばあさんが歩いてるかな? と願いつつバイクを進めると
いたっ!

そろそろ冷えてくるんで、オートバイに服を着せました!
と、めいいっぱい背伸びをした御礼をし
家まで乗っていきますか?と提案してみるも、コレが日課だからと丁寧に断られたので
スーパーアスリートおばあさんに一礼しつつ
目指すは住み慣れた我が家!

もっともっと整備力を身につけたいなぁとか考えながらも
走り出して1時間もすれば再びユラユラを制する術にキモチが奪われ
小さなビキニスクリーン越し 点灯し始めた街灯にはピントが合わないまま
朝からの攻防に打ち勝ったコトを祝うよーに加速
帰宅後、のんびり走ったから遅くなった旨を親に伝え (笑)
鏡を見ると、鼻を中心に日焼けした真っ赤なお顔
さ 温かいお茶でも飲もーか・・・

何ともお恥ずかしい限りですが、若かりし日の思い出っす

相変わらずの予備

それからかれこれ15年余り
その後は同様のトラブルを見舞われるコトなく走り続けてきましたが
それでも相変わらずヒューズはエアクリーナーボックスに忍ばせてたんだけども
2013年
5回のチャンスだった装備は9回のチャンスへアップグレード?
未だ自身の整備力を信じてないの・・・ かな?
というよりは、お守りみたいなモノかなぁ
現在の装備では、30・15・10A等のVmax用にとどまらず
5・20・25A等々、バリエーションも豊富!
コレなら人助けも場合によっては可能かなと
ま 最近のバイクだとミニ平型ヒューズとか低背ヒューズになってるんだろうから
助けられる範囲はものすごく限られるんだけどね (笑)

いーのいーの オレ持って走ってる コレが大事なのね

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