DREMEL VERSAFLAME Model 2200
火炎の出ない 小さな熱風 って思った以上に活躍するね
DREMELといえば、どちらかというとホビーリューター等々の回転モノが有名ですが
そっち方面のツールは個人的にプロクソンがゴヒイキでして (アフターサービスと流通面において)
メーカー自体は昔から知っていたものの、当方初のDREMEL製品っす
でもってトーチ系も本来のゴヒイキは日本の 新富士バーナー なんだけども
それでもコイツが気になった理由は 熱源 の在り方なんだよね
プライベートモノ作りでの活躍を想定し私物として投入しましたが
案外業務でも使い道がありそーな予感・・・ イマ思うと買ってもらえばヨカッタ・・・
ビミョーなひと手間はあるんだけども (笑)
使うほどに実感するコイツの魅力を紹介してみましょーか
DREMEL VERSAFLAME Model 2200
初ドレメル製品につき、モノとのファーストコンタクト次第でメーカーの印象が上下しそうですが
ご覧のとーり、まずはリッチ?な缶ケースでかましてくれてます (笑)
コレはコレでタイヘンすばらしいんだけども、この分価格が抑えられてたら・・・ っていう視点もあるな・・・
工具の性格上、パッと取り出してサッと使うと思うから、この仰々しさは好みが分かれるトコロ
でもまぁ ミッチリピッタリ片付けたいヒトにはサイコーだね (笑)
内容物は
トーチ本体・トーチスタンドベース・エクステンションピース・デフレクター・カタリスト
ハンダ付け先端ピース・糸ハンダ・ハンダ用スポンジ及び容器・レンチ(7mm)
まずは本体を眺めてみます シルバーの部分がオトコ手で握ってちょうど隠れるくらいのサイズ感
大きすぎず小さすぎない感じは個人的に気に入ってます
キットに同梱されてませんが、使うガスは精製ブタンガス カセットコンロのヤツって思ってもらっていーかな
ウチでは新富士バーナーの RZ-760 を入れてますがプロパン混入タイプはマズイのかなぁ・・・
トーチ単体でも自立しないワケじゃありませんが、スタンドベースを装着した方が断然座りがいいっす
また、底は丸く抜けてるんで装着したままガスを注入することも可能なんだけども
個人的には挿し口の見やすさ等々の理由から、ガス注入時にスタンドは外すことが多いっす
ココからは写真多めで操作手順等を追ってみます
説明にあたってまず本体の操作部分について少々
本体の青いパーツ部分(4箇所)が基本的な操作で触る部分なんだけども、左写真の2つから
端部丸ボタンが点火ボタン、左側面のスライドスイッチはボタンのロックスイッチ
右写真に移りまして、側面スライドスイッチは炎調節レバー、点火ボタン下のレバーはチャイルドセーフティロックっす
厳密には他に空気調節レバーってのもあるんだけども、そこは要所で説明してみます
使用にあたっては端部の点火ボタンをプッシュすることで着火するんだけども
その前にコイツにはチャイルドロック的安全装置が付いてまして(上写真)、ココを解除しないと点火ボタンを押せません
何もしてない状態が左写真でロックを解除したのが右写真なんだけども
ロック機能なだけあって、写真のとーり左に少しスライド後、下に下げてから更に左へ・・・っていうヒト手間があるワケ
コレでよーやく点火ボタンがプッシュ可になるんですが
点火ボタンを押し切ると、着火しよーが着火ミスしよーがココのロックは元の状態に戻るのだ
だもんで、うまく着火しなかった場合は再びココのロックを解除してからとなりますね
チャッチャと作業を継続したい向きには少々な手間と感じる部分にも思えますが
ロック機構としては極めて正しい在り方とも言えるかなぁと
個人的な印象として、やはり使い始めたコロはメンドーに感じましたが
扱いに慣れてくると指がその動きを覚えるので今はあまり気にならなくなってるなぁ
よーやく火元の画像となりましたね (笑) 点火ボタンを押し続けた状態でいわゆるトーチとなります
で、火力最大の状態が上写真でして、右側面にある炎調整レバーは左写真の位置っすね
測定機器を持ち合わせてないのでメーカー公表値にはなりますが、温度は1200℃らしいっす
逆に最小にすると上写真の感じ 大小の温度差ってどのくらいあるのかなぁ・・・
作業の目的によってはトーチの最大温度って重要だろーから、気になる方はじっくり調べてみてくださいな
個人的にはもっと大きな熱量を必要とする状況ならスタンダードなトーチを使うので
コイツに大きな熱量をそもそも求めてないっすね
点火ボタンを押していれば火はついたままを維持できるんだけども
このボタン、まぁまぁ重たくてですね・・・ オトコでも長く押し続けてるのは少々しんどいっす
でもご安心を 左側のロックボタンを左から右へスライドさせることで(上写真)押したままの状態をキープしてくれるんです
だもんで、ココをロックさせておけばハンズフリーで着火状態になるのだな
ただ、ココで気づく方もいると思いますが、フツーのカセットガストーチなら
ガスの出を適宜調整後、着火ボタンで点火・・・ コレだけで全ての工程が終わるんだけども
同じコトをコイツでしょうと思うと
チャイルドロックの解除→ガス量の調節→着火ボタンで点火→ロックレバーで固定
っていう手続きが必要なんで、イラチな方には若干不向きな気も・・・ (苦笑)
それでも説明書では全ての操作を片手で行ってる感があるんだけども
使い始めて半年余りでは正直片手で完結させにくいっす だもんで、使用可状態までは両手を使ってますね
片手操作は多分もっと使い込んだ後に出来るんじゃないかなぁっていうボタン配置っす
こう書いてしまうと使い勝手の悪さを感じてしまうかもしれないけど
使っていて不思議と チッ って思わないのは
この道具が持つ 安全 の概念が操作手順のそこココに感じられるからとも思えます
扱うのが 炎及びガスなんだぞ! っていうコトを語らずも念を押されてるとでもいうか・・・
逆にコチラ基準で世のガストーチを思うと
なんて簡単に着火(もしくはガス放出)してしまうんだろう・・・っていうコワさもあるね
やはり他の道具同様、使い手次第で便利にも危険にもなりうるってコトかな
基本操作がかなり長くなりましたが、ココからは付属品達のご紹介
基本操作の手間からコイツを選択肢から外す方も多いと思いますが・・・
それを補って余るくらいの多機能性と実用性に寄与する付属品達をご紹介
まずは上写真 エクステンションピースっていうパーツ コイツは本体火口に挿し込み
必要があれば下部のネジを締め付け、しっかり固定して使うパーツなんだけども
火炎とワークに一定の距離ができるため 熱風 としての活用になりますね
簡単に言うとヒートガンのガス版みたいな感じかな メーカー公表値だと出口近辺で温度は約1000℃とのこと
温度調整はワークとの距離を調整することで熱量とその範囲を決める感じなんで、やっぱりミニヒートガンっすね
トーゼンながら使用直後のパーツはチンチンに熱いので、火傷にはご用心
そんなエクステンションピースの端部に挿し込んで使うのがデフレクターっていうパーツ(上写真)
パイプ等のワーク背面にもなるべく均等に熱をかけたい場合に活躍する、コレまたヒートガンによく付属しているパーツっすね
写真では3mmのアルミパイプを曲げてますが、詰め物ナシながら屈曲部のつぶれが少ない曲げができてます
ま この場合、曲げる方向が完全に逆なんだけどね (笑)
この後面白くなって3mmのピアノ線でも試しましたが、なかなかキレイに曲がりましたね
コレを試していて しまった仕事で使える! っていうコトに気付き、私物購入の後悔が・・・
お次は下記するカタリストの端部に装着するハンダ付けパーツ
これの着脱で7mmレンチを使うのだな ハンダ機能はオマケ程度の認識だったんだけども
先端温度の微調整やコードレスで使いまわせるっていう機能性から、実はかなり使えるってコトに最近気付きました (汗)
ココで空気調整レバーのオハナシになるんだけども
上写真右が開放の状態 基本的にどのパターンの使用でもこの状態でOK
ただ、ハンダ付けの場合は開放状態で着火後、2秒間閉鎖し再び開放しろとの指示が説明書にあります
その理由についての記載はナイんだけども、チョーク的なコトなのかなぁ
着火後は大体30秒程度で熱が回るので、ワット数によっては電気式ハンダごてよか立ち上がりは早いね
火力調整には少し慣れが必要っす 自動車等々の低電圧線(12V)で最大火力だと
ハンダの溶け込みは早いんだけど、油断するとすぐに被覆が溶け膨らむくらいに熱いんで
火力は中~小の範囲が30Wハンダごて相当っていう感じで使いやすい印象っす
逆に100Vの電線とかだと最大火力が生きてきますね コチラは60Wハンダごてっていう感じ
使用中は シュー っていうガスの音が出続けるんで
ハンダ付け=無音 のイメージが強いと少々違和感があるカモ (室内だと意外に気になります)
あと、ハンダ付け作業でもハンズフリーっていう使い方ができるので
右写真のよーに2本の電線を持ってハンダ付けできるってのはなかなか便利っすよ
でもってコチラが当方的大本命のパーツ カタリストっす
内部にアミアミの付いた金属キャップといった成り立ちのパーツなんだけども
装着はトーチ本体先端に挿すだけっす ハンダ付けのパーツはコイツの先端にネジ込んで使います
で、点火状態が上写真右なんだけど、アミアミは真っ赤ですが火炎が出てないのにご注目
この状態で先端は約680℃らしい でもってその熱範囲がとても狭く
真っ赤なトコから7~8cmのトコに手をかざしても熱くないくらいっす
ココが当方的に最大の魅力と感じるトコなんだけど
具体的に言うと、熱量がトーチとしては高くないのでワークに近づけられる点
それゆえピンポイントで熱をかけやすく、熱範囲も狭いため周辺パーツに影響を与えにくいのだな
イチバン分かりやすい加工例でいうと、熱収縮チューブっすね
通常のトーチやライターでもうまくやれば焦げなく縮められるんだけども
距離感や処理時間をちょっと誤ると・・・ やっちまいます (左写真)
カタリストを装着していても度が過ぎれば焦げてしまうけど、失敗は少ないと思うな
また、熱範囲が狭いので車体ハーネスに加工する時にも周囲へ負担がかかりにくいっすね
最近は業務で使うプラ棒なんかの熱加工をカタリスト仕様で練習してるんだけども
トーチとしては低温なんで、プラスチックの熱変形が急激に起きないからジワっと曲げたりってのが容易っす
つくづく業務ツールとして購入しなかったコトを後悔・・・ (笑)
コイツの投入にあたっては他メーカーのものもいくつか候補に挙がったんで
もしかするとベストな選択じゃないかもしれないけど
今のトコロかなり気に入ってます
あとはトーチものには重要な点火スイッチ部が故障なく何時まで使えるかっすね
長々と書きましたが
最後までお付き合いありがとうございます!